ブランドを立ち上げる時、一番悩んだことのひとつが、「ブランド名」でした。
どんな想いで作るブランドなのか。
何を届けたいのか。
どんな存在になりたいのか。
名前には、そのすべてが宿るのですから、簡単には決められませんでした。

実は「MICIL(ミシル)」という名前は、私の名前である「実知子」の“実知”を、「ミシル」と読ませたものです。
けれど、最初は、自分の名前をブランド名に入れることに強い抵抗がありました。
気恥ずかしさもありましたし、「自分の名前を付けるだなんて…」という感覚もありました。
そんな時、私は、シャネルやジバンシーなど世界的なブランドが、創業者自身の名前をブランド名にしている理由について、僭越ながら考えるようになり、それは単なる名前ではなく、「自分自身が責任を持つ」という覚悟なのではないか、と考えるようになりました。
創業者の人生や価値観、生き方そのものを背負って、世の中に送り出していく。
だからこそ、人の心に残るブランドになるのではないかと思ったのです。
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その時、私は改めて考えました。
MICILは、私自身の経験から生まれたブランドです。
仕事や家庭に追われ、心も体も疲れ切っていた時、桧の香りに救われたこと。
自然に触れることで、自分を取り戻せたこと。
高知の自然の力に、何度も助けられてきたこと。
その体験があったからこそ、「本物の香りを届けたい」という想いが生まれました。
そして、このオイルは、決して私一人で作っているものではありません。
製造部長をはじめ、一緒に試作を重ねてくれるスタッフ。
素材を届けてくださる生産者の方々。
商品を送り出してくれる現場の仲間たち。
戸田商行のみんなで作り上げてきたオイルです。
だからこそ、ブランド名に自分の名前を入れるということは、「私が前に立つ」という意味ではなく、この商品に責任を持つという決意でした。
生産から販売、そして香りそのものにも、届け方にも、嘘をつかない。
自分自身が本当に良いと思えるものだけを届ける。
その覚悟を込めて、「MICIL」という名前を付けました。
本物の自然に触れた時、人はどこか“しみじみ”とする。
懐かしいような、安心するような、自分に戻れるような感覚。
MICILは、そんな「本物の記憶」とつながるブランドでありたいと思っています。
そして、忙しい毎日の中で、誰かがふと深呼吸できる瞬間を届けられたら。
そんな想いで、今日も香りを作っています。